手術について
<避妊手術>
★☆★ 術野はきれいに小さくをモットーに ★☆★ メスの避妊手術には色々な方法があります。 1)卵巣だけを摘出 2)卵巣と子宮を摘出 3)子宮だけを摘出 4)卵管を縛る 5)ホルモン剤の投与 3と4は卵巣が残りホルモンバランスはそのままのため 自然に近い状態で避妊ができるのでいい方法のようですが、 発情は抑制できず、メスの乳腺腫瘍の予防にもならないためほとんど行われていません。 また5の方法は子宮蓄膿症になるケースが多々あり、あまりお奨めできません。 多くの動物病院が1か2の手術をしています。 卵巣だけ摘出手術のメリットは ○傷が小さい ○手術時間が短い ○子宮切除した断端の癒着がない その反面デメリットは ●子宮蓄膿症の可能性が残る 子宮も摘出する方法のメリット・デメリットはその逆ですね。 卵巣のみ摘出と卵巣子宮摘出のデメリットの比較をした研究があります。 すなわち、手術後の子宮断端の癒着の発生率と子宮蓄膿の発生率の 比較です。(傷の大きさは比較対照ではないようです) 結果は、卵巣子宮摘出後の子宮断端癒着の発生の方が高かったというものです。 この研究の結果もそうですが、個人的な経験でもそのように感じます。 以上の見解から、当院では卵巣のみ摘出を行っています。 どうしても子宮も取って欲しい場合はご相談に乗りますよ。 また、当院では手術の傷をいかに きれいに小さくにするかに気を配っています。 体内に異物を残さないように縫合はすべて合成吸収糸を使用して、 皮膚は皮内縫合していますので抜糸は必要ありません。 また疼痛管理に努め、術前の消炎鎮痛剤の投与も行っています。 ← 手術後の傷のきれいさと小ささには定評があります。 猫の避妊手術で約1.5cm!!避妊手術後のご注意
1)退院当日はまだ少し興奮していますので静かに見守ってあげて下さい。 また、病院のにおいがついていますので、同居動物がいる場合には威嚇されることがありますが、 すぐに(1日程度)収まります。 2)退院後1週間は術野を清潔に保って下さい。シャンプーは2週間以上たってからにして下さい。 3)手術後の組織反応として術野が硬く腫れることがありますが異常ではありません。 7日〜10日頃がピークで、やがて腫れは引きます。 ただし、柔らかく痛がる場合にはご連絡下さい。 4)食餌・運動は普段どおりでかまいませんが、あまり激しい運動はおやめ下さい。 5)抜糸はありません
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当院だけのオリジナル手術
<股関節整復手術>
[股関節脱臼とは?] 股関節脱臼は事故や落下などの強い衝撃を腰から後ろ足にかけて受けたときに、 大腿骨頭が骨盤の寛骨臼から外れる病態です。 脱臼した際に同時に骨頭と寛骨臼をつないでいる円靱帯が断裂し、更に関節を 包んでいる 関節嚢(滑膜・線維膜)も破れてしまいます。 そのため、大腿骨を元の位置に戻しただけではすぐに再脱臼してしまいます。 [一般的な手術] 再脱臼防止のために様々な方法が考案されています。 ・8字包帯法 ・トグルピン法 ・デビタピン法 ・3点骨切術 など いずれの方法も整復した後にその状態をどうやって1ヶ月間維持して 関節嚢の再生を待つかを考えたものです。 (しかし、切れた円靱帯は元に戻りません) [股関節脱臼整復ピンニング手術とは?] 大腿骨頭を整復した後、大腿骨頭を通したピンを寛骨臼を貫通させて固定 します。 普通は大きく切開して骨頭を露出させて行いますが、当院では切開せず レントゲンで確認しながら行いますので、傷はピンを刺す穴だけです。 [術後の管理] 基本的に入院はありません。 軽度の運動(短い散歩程度)は筋萎縮の防止になりますのでお勧めします。 ただし、激しい運動(ダッシュやジャンプ、長距離の散歩、他の犬とじゃれ合うなど)は禁止です。 [抜ピンは?] 手術後約1〜2ヶ月でピンを抜きます(全身麻酔です)。 [再発について] 抜ピン後再脱臼することがあります(約1〜2割)。 関節の形態の問題や、関節嚢の再生不良などが原因と思われます。 残念ながらその場合はそれ以上固定を続けても治る可能性は低いので、大腿骨頭を切除する手術を行います。
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